2024年7月7日日曜日

ヨハネ4:43~54 役人の息子 

 イエスさまは、サマリヤから離れて北に向かい、ガリラヤのカナという町に来られました。そこに王室の役人がやって来ました。彼はガリラヤ湖畔のカペナウムの町から丘陵地帯の道を登って来ました。息子の病を癒してほしかったのです。イエスさまの噂を聞いて藁をもつかむ思いでやって来たのです。(ヨハネ4:46~47)

 イエスは彼に言われた。「あなたがたは、しるしと不思議を見ないかぎり、決して信じません。」(ヨハネ4:48)

 これは厳しい指摘です。役人は自分の目で奇跡を見るまでは主イエスを信じるつもりがないが、治してもらえたらラッキーという思惑でした。主イエスはそれを見抜いたのです。

王室の役人はイエスに言った。「主よ。どうか子どもが死なないうちに、下って来てください。」(49節)

 役人は主イエスの言葉を聞いても何も反応せず、49節にあるように、死なないうちに下って来て下さいと言うばかりでした。そこで主イエスは50節の言葉を言われました。

 イエスは彼に言われた。「行きなさい。あなたの息子は治ります。」その人はイエスが語ったことばを信じて、帰って行った。(ヨハネ4:50)

 「治ります」という言葉は新改訳聖書の脚注にあるように直訳で「生きます」です。

 わたしがその場に行くまでしばらく時間がかかるが家についたら治してあげよう、手を置いて祈れば熱が徐々に下がり体力が回復するだろうという言い方を主イエスはされません。

 <わたしはあなたと一緒に行く必要がなくなった、あなたの息子は今、元気に生きているからだ>という趣旨で主イエスは言われたのです。

役人はこの次元の違う発言を聞いて驚き、納得し、主イエスの言葉を大切な宝のようにして持ち帰ったのです。主イエスがまるで彼の息子のベッドの横で様子を見ているようなリアリティーを感じたと思われます。役人はこの言葉で主イエスを完全に信頼したので自分一人で帰ることにしました。

 第7時(52節)というのは現在の午後1時です。カナからカペナウムは直線距離で30キロの下り坂ですから、彼が急げば夜更けには戻れたと思われますが、主イエスの言葉を信頼していたので道を急ぎませんでした。

 彼が下って行く途中、しもべたちが彼を迎えに来て、彼の息子が治ったことを告げた。(51節)

翌日、家から報告に来たしもべと鉢合わせになりました。しもべの言葉は、主イエスが役人に言った言葉と同じ「生きます」だったので役人はその同一性に驚いたはずです。

元気になった時刻を尋ねると、主イエスが言われた時刻とぴったり同じ、昨日の午後1時でした。このようなことを経験したものですから、役人も家の者たちも主イエスを救い主として信じました。(53節)

これが主イエスのなさった第二の奇跡です。

□あなたにとっての<息子の病気>とは何でしょう。
□主イエスを信頼しましょう。
□主イエスの語られた言葉を持ち帰りましょう。

ヨハネ20:1~18 ラボニ

 「だれかが墓から主を取って行きました。どこに主を置いたのか、私たちには分かりません。」(ヨハネ20:2)   マグダラとはガリラヤ湖西岸の町の名で、ティベリアの北にあります。マグダラのマリアは、ルカ8:2によると7つの悪霊を追い出して病気を癒してもらった人で、マタイ27...