2026年5月17日日曜日

第一サムエル22:1~23 アヒメレクの悲劇

ダビデの孤独な逃亡生活は一変しました。
 アドラムの洞穴に隠れていた頃、身の危険を感じた親兄弟がダビデを頼ってやって来ました。また、困窮者、多重債務者、サウル王に反発する者も集まり、総勢四百人になりました。(第一サムエル22:1~2)

 今までの自分一人の心配事がちっぽけにみえるほどの状況が激変しました。想定外の経験は、心と信仰を強めます。将来の王は今、訓練されています。

 あなたには守るべき人がいますか。身近な誰かの困りごとを背負う覚悟はありますか。

 ダビデは人々を連れて東の隣国に一時身を寄せました。モアブは、ダビデのひいおばあちゃん(ルツ)の出身地だったからです。(3~4節)

 6~8節で、サウル王は野外で手に槍を持って興奮状態のまま側近のベニヤミン人部隊を叱責していました。「今日のように」「待ち伏せ」(8節)とあるように、サウルへの襲撃事件が起きた直後のようです。自分の息子が首謀者と最初サウルはにらんでいます。

ドエグは、アヒメレクがダビデを助けた昔の出来事(21:7)を今更になってサウルに報告しました。(10節)祭司アヒメレクはダビデを助け、食料と武器を与えただけでなく神に伺いまでたてたと。ドエグの出世目的の発言と思われます。これにより、今回の謀反がダビデと祭司アヒメレクによるものであるとサウルに邪推させる材料提供になります。

「サウルは彼に言った。『おまえとエッサイの子は、なぜ私に謀反を企てるのか。おまえは彼にパンと剣を与え、彼のために神に伺い、そうして彼は今日のように私に逆らって待ち伏せしている。』」(第一サムエル22:13) 

サウル王は、祭司アヒメレクの弁明を退け死罪と断定。近衛兵に死刑執行を命じるも、ためらって動きません。それでドエグが祭司85人を殺害し、町に残っていた祭司家族全員も皆殺しにしました。(18~19節)

アヒメレクの子の中で唯一生き残った祭司エブヤタルはダビデのもとに逃げ、すべてを報告しました。ダビデは次のように言って自分の非を認めました。
 「私が、あなたの父の家の者全員の死を引き起こしたのだ」(22節)

 パンが欲しかっただけで祭司を尋ねた自分の愚かさを悔いています。どんな小さな事であっても、ダビデを助ける行為はサウルの敵と目されるからです。

あの時、サウルの家来ドエグに気づいたので、何らかの対処をすべきだったとも反省しています。自分のせいで虐殺が起きたと認めた上で、エブヤタルを守る覚悟を決めました。ダビデは誰かを守る覚悟のできた人物です。王にふさわしい自覚が困難の中で芽生えています。次の短い言葉にダビデの覚悟が表れています。 

「私と一緒にいれば、あなたは安全だ」(23節)  
  

ダビデがサウルから逃れて洞窟で生活していた時の詩篇57篇にはこうあります。
 「私をあわれんでください。神よ。私をあわれんでください。私のたましいはあなたに身を避けていますから。私は滅びが過ぎ去るまで御翼の陰に身を避けます。私はいと高き方、神を呼び求めます。私のためにすべてを成し遂げてくださる神を。」(詩篇57:1~2)

 →あなたの番です
□サウルのように虐殺するか、ダビデのように自分の非を認めるか
□あなたは、誰を守ろうとしているのか
□すべてを成し遂げて下さる神に頼ろう

2026年5月3日日曜日

第一サムエル20:1~42 ヨナタンの友情 

 ダビデはヨナタンのところに逃げて来て、「私にどんな咎があり、どんな罪があるというのですか」(第一サムエル20:1)と訴えました。ダビデは恐怖と混乱状態にあり、「私と死の間には、ほんの一歩の隔たりしかありません。」(第一サムエル20:3)と述べました。

 ダビデはなぜ、ヨナタンのところに逃げてきたのでしょう。どんな愚痴も受け止めてくれる親友だからです。一緒にいると慰めと励ましを受けるからです。王の息子という立場でダビデとサウル王の仲裁者になれるからです。

 あなたが窮地に立った時、友達のところに駆け込みましょう。主が友を置いて下さったのはその時のためです。友が困難な時は、あなたがヨナタンになりましょう。

ヨナタンは「あなたの言われることは、何でもあなたのためにします。」(4節)と、支援の覚悟を宣べ、サウル王の動向を逐一伝えるとヨナタンは約束しました。

新月祭の食事の席で、サウル王の様子をヨナタンが観察し、ダビデ殺害を決めているなら秘密の暗号で3日後に知らせることになりました。

殺されるとしたらヨナタンに殺されたい(8節)とダビデは宣べました。ヨナタンも慈悲を示さずに私を殺してほしい(14節)と語り、ただし子供だけは根絶やしにしないでほしいと伝え、二人は契約を結びました。

 

新月祭の2日目、ダビデの欠席が分かるとサウル王は烈火のように怒り、ダビデを殺害する意図が分かりました。ヨナタンが説得しようとするとサウルは槍を投げつけました。ヨナタンは怒りに燃えその場を去り、翌日の朝、約束の場所で矢を放ち、手伝いの子供の背中に向かって言いました。「矢は、おまえより、もっと向こうではないか」「早く。急げ。立ち止まってはいけない」(38節)安全だと分かるとダビデが姿を現わし、礼をし、抱き合い、泣きました。ダビデのほうが激しく泣きました。

ヨナタンは冷静に「安心して行ってください」(42節)と語り掛けました。二人をつなぐ友情は揺るがない事実だからです。そして、たとえ二人が地上で再会できなくても二人の上には主がおられるという信仰が支えになるからです。

 

ヨナタンは誰かに似ていると思いませんか。
 ヨナタンはダビデに目を留め、自分自身のように愛してくれた。(第一サムエル18:1、3、19:1、20:17)ダビデがヨナタンを愛したという表現は一行もない。ヨナタンは大切なものを与え(18:4)、愚痴を聞いてくれた。(20:1)何でもすると言ってくれた。(20:4)ダビデのために死ぬ覚悟があった。(20:14)ダビデを励ましてくれた。(42節)主イエスの姿とヨナタンは重なります。

「ヨナタンは、自分を愛するほどにダビデを愛していた」(17節)

 □困った時は、友達のところに行って、何でも聞いてもらおう
 □友情の上に主がおられるので、安心して行け
 □主イエスはヨナタンに良く似ているお方


2026年4月26日日曜日

第一サムエル19:1~24 難を逃れて 

 サウル王はダビデを殺すと息子や家来に告げました。(第一サムエル19:1)19章は、ダビデの命を心配した3人が危険を冒してダビデを助けた内容です。ダビデは何度も難を逃れました。(10、12、18節)

1、ヨナタンの助け

 ヨナタンはダビデの親友として助けてくれました。明日の朝は危険なので身を隠せとダビデにアドバイス(2節)しました。ヨナタンはサウル王の息子でありながら、ダビデを弁護して父サウルの考えを変えることに一時的に成功しました。(4~6節)ヨナタンの言動は、あなたは正しい、殺される理由がないとダビデを励ます意味を持っていました。

 

2、ミカルの助け

 ミカルは妻として助けてくれました。情報をつかんだミカルは、今夜、サウルの部下が捕らえに来る前に、今すぐ窓から逃げるように言いました。(11~12節)「そして、ミカルはダビデを窓から降ろし、彼は逃げて難を逃れた。」(12節)

ミカルはサウル王の娘でしたが父親の要求を退け、夫が病気で寝ている状態を演出してダビデが遠くに逃げる時間を稼ぎました。 
 あなたを愛していますという大事なメッセージをミカルは伝えていたのです。

 

3、サムエルの助け

 サムエルは信仰の指導者、祭司としてダビデを支えました。熟練したカウンセラーのようにダビデの話を親身に聞き、目を神に向けるように導いたのでしょう。
 「ダビデは逃げて、難を逃れ、ラマのサムエルのところに来た。そしてサウルが自分にしたこと一切をサムエルに告げた。彼とサムエルは、ナヨテに行って住んだ。」(18節)

 サウルから遣わされた追手の兵士らは、祭司サムエルや預言者たちの祈りと礼拝と神の霊の影響を受けて、神の言葉を預言する者に変えられました。3度も同じことが続き、最後にやって来たサウル王本人すら預言する者になり、裸になって一昼夜横たわってしまったのです。(20~24節)

あなたの番です。あなたは追われていますか、万策尽きましたか、恐怖を感じていますか、出口がないですか。自分の力で絶対に乗り切れない事態に遭遇したら、躊躇せずに誰かに話しを聞いてもらい、助けを求めましょう。

 友達、配偶者や家族、恩師がいますか。医者、弁護士、警察にも頼りましょう。転校、引っ越し、転職、自己破産、シェルター、自助グループ、海外移住、どんな道でもあります。

 3人は、それぞれの役割を果たし、自分にできる分だけ助けました。あなたが誰かを助ける時も同じです、あなたにできるワンポイントで助ければよいのです。

 「私の助けは、どこから来るのか。私の助けは主から来る。天地を造られたお方から。
 主はあなたの足をよろけさせず、あなたを守る方はまどろむこともない。」
 (詩篇121:1~3)

□逃げましょう
□ワンポイントで助けましょう
□主はあなたを守る方


2026年4月19日日曜日

第一サムエル18:1~30 嫉妬 

サウル王は嫉妬しました。あなたも今、誰かを嫉妬していませんか?

主イエスは人の心から出て来る悪いものリストに「ねたみ」を入れておられます。(マルコ7:22)嫉妬は周囲の人を傷付けるだけでなく、ねたむ本人を汚し歪める罪の一つです。

 女たちが歌い踊りながらサウル王の凱旋行列を迎えました。サウルはその歌詞を聞いて激怒し不機嫌になりました。「サウルは千を討ち、ダビデは万を討った」(第一サムエル18:7)と歌っていたからです。

 嫉妬したサウルは、ダビデを槍で二度殺そうとしました。(10節)次に、自分の娘メラブと彼を結婚させようとして、「主の戦いを戦ってくれ」(17節)と圧力をかけ戦死を期待しました。ダビデが勝ち残ったので娘を別の男に嫁がせ、最後に、次女ミカルのダビデに対する恋愛感情を利用し、ペリシテ人100人を殺せば花嫁料を免除すると噂させ、敵に殺させようとしました。(25節)これも失敗しました。

 ダビデは強力な助っ人、頼れる部下、忠実な兵士なのに、サウルは彼を喜べません。王位を脅かすと恐れたのです。「サウルはダビデを恐れた」(12)15節でも29節でもサウル王はダビデを恐れたと書いてあります。一方ダビデは王を恐れていません。

 嫉妬を止めましょう。嫉妬の反対の心を養いましょう。
 嫉妬の反対語は、友情です。フレンドシップを作るのです。挨拶を自発的にして、相手の良い点を認め、尊敬し、心のつながりを大切にするのです。職場でも、家庭でも、何歳からでも、新たな友情を築くことができるのです。

 サウル王の息子ヨナタンはダビデと比較される立場で同年代でしたが、ダビデを尊敬し、喜び、自分と同じ信仰姿勢を持つことに好感し、自分と同じように愛しました。

「ダビデがサウルと語り終えたとき、ヨナタンの心はダビデの心に結びついた。ヨナタンは、自分自身のようにダビデを愛した。」(第一サムエル18:1)(3節)

 ダビデはヨナタンにも(1、3節)、ミカルにも愛されました。(20、28節)また、兵隊仲間に喜ばれ(5節)、イスラエル国民から愛されました。
 「イスラエルもユダも、皆がダビデを愛した」(16節)

 「主がダビデとともにおられ」(12節。14節、28節)という言葉は、主もダビデを喜び愛しておられたという印です。

 あなたの番です。嫉妬を止めましょう。あなたから友情を築きましょう。

 「ねたみ合ったりしないようにしましょう」(ガラテヤ5:26)
 「兄弟愛をもって互いに愛し合い、互いに相手をすぐれた者として尊敬し合いなさい。」(ローマ12:10) 

□嫉妬はやめよう
□友情を築こう

第一サムエル22:1~23 アヒメレクの悲劇

ダビデの孤独な逃亡生活は一変しました。  アドラムの洞穴に隠れていた頃、身の危険を感じた親兄弟がダビデを頼ってやって来ました。また、困窮者、多重債務者、サウル王に反発する者も集まり、総勢四百人になりました。(第一サムエル22:1~2)  今までの自分一人の心配事がちっぽけにみ...