十二弟子が町から帰って来たのをきっかけに、サマリアの女は急いで町に戻りました。苦労して井戸から汲んだ水が入った水がめをその場に忘れたままで行ってしまいました。それほど喜んでいたのです。(28節)
「先生、食事をしてください」(31節)と弟子たちが言ってくると、主イエスはもうお腹はいっぱいだという趣旨のことを言われました。サマリアの女との交流が主の心に喜びをもたらしたのです。彼女は、生ける水を知り、自分の過去を正直に見つめ、礼拝の心を持ち、主イエスをメシアとして信じたのです。
イエスは彼らに言われた。「わたしの食べ物とは、わたしを遣わされた方のみこころを行い、そのわざを成し遂げることです。」(ヨハネ4:34)
人というものは、疲れたとしても、損をしても、非難されたとしても、人として正しい事を行えたときは心が満たされるものです。主イエスは弟子たちに言われました。父なる神のみこころを悟り、それを行えた時は、おいしい食物を食べた時に良く似ていると。
あなたがたは、『まだ四か月あって、それから刈り入れだ』と言ってはいませんか。しかし、あなたがたに言います。目を上げて畑を見なさい。色づいて、刈り入れるばかりになっています。(35節)
普通、麦の種を蒔いて刈り取りをするまで5ヶ月前後かかります。主イエスは、人間の心を畑にたとえた場合は、それとは違うと言われました。福音の種がまかれてすぐでも、人生を変えるほどの変化は可能なのです。
旧約聖書でも、種をまいてすぐ収穫するという様子が預言されています。「耕す者が刈る者に追いつき、ぶどうを踏む者が種を播く者に追いつく」(アモス9:13)それは、主イエスが言われた言葉と符合するもので、人々の心で起こる短期間でダイナミックな変化を予告しています。
サマリアの女の回心の出来事は、主イエスの言葉が真実であることの証明になります。種を蒔いたらすぐに収穫できたのです。さらに、彼女の話によって多くのサマリア人が信仰に導かれました。彼女の過去を知っていた人々は、彼女の生まれ変わった姿を見て驚き、自分たちも主イエスから直接話を聞きたいと、大勢の人がやって来て、ついに2日間にわたって主イエスの話を聞き(40節)、質問をし、その結果さらに多くの人が信仰に導かれました。(41〜42節)まさに畑は色づいていたのです。
さて、その町の多くのサマリア人が、「あの方は、私がしたことをすべて私に話した」と証言した女のことばによって、イエスを信じた。」(39節)
職場で家庭で教会で、父なる神のみこころを求め、実行してみましょう。
主イエスは畑は色づいていると言われました。あなたの周囲の人々の心は、準備が整い、福音の種を受け入れる素地ができています。
□父の心を実行すると心が温かくなる
□畑は色づいているので、福音を語りましょう