2022年11月20日日曜日

創世記42:29~38

 質問1:ルベンたちは、なぜ、ありのままを話せたのでしょう?
質問2:ヤコブはどんな反応をしましたか?
質問3:ルベンの言葉をどう思いますか?
質問4:あなたがヤコブだったら、どう応答しましたか?

ヨセフ物語を貫くテーマは家族です。特に、親子関係、兄弟関係が取り扱われています。心安らぐはずの家庭が、えこひいき、ねたみ、憎しみ、嘘、誤解、頑固さによって地獄のように変わりました。どうしたら温かい家庭になれるのでしょう。ヨセフ物語はそのヒントを与えてくれます。

 今日のあらすじはシンプルです。ルベン達9人の兄弟がエジプトで買った穀物を持ち帰り、父ヤコブに何が起きたかを報告し、ヤコブはそれを聞いて憤り態度を硬化させたと言う内容です。

 兄たちはエジプトで起きたことを詳細に伝えました。(29~34節)エジプト高官にスパイの嫌疑をかけられ、身の潔白を証明するために家族構成を話すと、その場にいない末の弟を連れて来れば信用しようと言われたのです。末っ子ベニヤミンを連れ戻れば人質のシメオンを解放してくれるので、彼を連れて行かせて下さいとルベンは父に話しました。

 ルベンたち兄弟は21年前、ヨセフを奴隷に売ったのに野獣に殺されたと口裏を合わせ嘘をつきましたが、今回、シメオンが人質に取られた事を含めてありのままを父に知らせました。

 嘘で取り繕わず、不都合な真実まで語れるようになりました。それは、エジプトの投獄経験で自分たちの悪を深く反省した結果なのでしょう。

父ヤコブは言った。「おまえたちは、すでに私に子を失わせた。ヨセフはいなくなり、シメオンもいなくなった。そして今、ベニヤミンまで取ろうとしている。こんなことがみな、私に降りかかってきたのだ。」(創世記:36)

 ヤコブの反応は残念です。ヨセフ、シメオン、そしてベニヤミンと私の息子たちを失わせたのはおまえたちのせいだとヤコブは息子たちを責めました。42:1~2から分かるように、エジプトに行って穀物を買いに行きなさいと命じたのは父ヤコブでした。父親が自分の発言を忘れて責任転嫁したのです。

 また、悲劇のヒーローは自分だけだと自己憐憫に陥っています。ルベンをはじめ兄弟全員が同じ悲しみを負っていることを忘れています。

 38節では、意固地になり、ぜったいベニヤミンは行かせないと述べました。さらに、白髪で年老いた者の願いを聞け、私を死なせる気かと脅迫めいたことまで言いました。

 あなたがヤコブの立場だったら、帰って来た息子達に何と言いますか。

 ご苦労だったな。穀物を買って来てくれてありがとう。これでしばらく家族全員が生きながらえる。お前たちのせいではない。私がエジプトに行けと言ったのがいけないのだ。しばらく休んだら出かけよう。私も行く。ベニヤミンをその高官の前に立たせて潔白を証明しよう。何かが起きたら、私が人質になる。私が一番の高齢で、ここで死ぬか、あちらで死ぬかだ。

 ルベンは父に言った。「もし私がこの弟をあなたのもとに連れ帰らなかったら、私の二人の子を殺してもかまいません。彼を私に任せてください。この私が彼をあなたのもとに連れ戻します。」(42:37)

 ルベンは父の言葉や態度に胸を痛めながらも、ベニヤミンの命を守ると必死に説得しました。もしもの場合は、自分の二人の息子の命を取っても良いとまでいいました。

ルベンはすぐ下の弟シメオンを大切に思っていました。たとえ、ヨセフ殺害の首謀者で粗暴な人物だったとしても、かけがいのない兄弟として愛していたのです。

家族の一人を救うために大きな犠牲を払うことがあります。父なる神は、ご自分の一人子の命を差し出して私たちの命を救って下さいました。

父ヤコブと息子達は、温かい家族を取り戻すプロセスに入っています。自分たちの行った悪を悔い改め始めた兄たちは正直に話す者になり、誰かのために犠牲を払う覚悟ができてきました。父は、えこひいきで自己憐憫で意固地なままですが、息子達の誠実さや熱意や神を見上げる姿勢に触れているので、今後が期待できます。

 あなたの家族をもっと温かいものにしましょう。ヤコブのような態度はやめましょう。あなたに何ができるか考えてみましょう。

☐不都合な真実を話せるのが家族。
☐苦労したり失敗した者をねぎらうのが家族。
☐いざという時は犠牲を惜しまないのが家族。

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