2023年6月28日水曜日

マタイ4:22~33 ペテロの優れた点 

ペテロの優れた点はどこにあるでしょう。

信仰、行動力、純粋さ、回復力、主イエスへの愛と言うことができるでしょう。 

今日の聖書箇所では、五千人の給食の奇跡が起きた夜から明け方にかけての時間帯に、十二弟子が目撃したことを土台に、ペテロの優れた点を検証していきます。

その夜は風が強く、弟子たちは漕ぎあぐねて向こう岸にたどり着けませんでした。主イエスは祈りを終えて、弟子たちのそばまでガリラヤ湖の水の上を歩いて来られました。イエスさまにとっては近道だったのでしょう。

まだ夜明け前だったので、はっきりとは見えなかったので、最初幽霊だと勘違いして叫び出す者さえいました。

わたしだ。恐れることはない(マタイ14:27)

嵐の中でも、向かい風の吹き荒れる中でも、イエスさまが私たちのそばにおられる。それが分かると、私たちは揺るがないのです。人は、嵐の中で成長します。

主イエスが水の上を歩いたという記事は、マタイ14章、マルコ6章、ヨハネ6章に書いてありますが、ペテロが水の上を歩いた事実を載せているのはマタイの福音書だけです。この出来事を舟の中から目撃していたマタイは、自分も歩けば良かったと後悔したのでしょう。ペテロの信仰は素晴らしいと尊敬していたのでしょう。

舟から出た者だけが、神の力を体験できます。主イエスを信頼し、自分を委ねることができた人だけが、主イエスの力を個人的に経験できるのです。あなたは舟の中にずっと留まるつもりですか。

ペテロは水の上を歩けました。もちろん、ペテロの力でなく主イエスの力です。しばらくすると沈みそうになりました。主イエスさまから目を離し、波を見たからです。

私たちにとっての「波」とは何でしょう。問題に目を向け続けると罠にかかります。主イエスを見ていれば大丈夫です。

信仰の薄い者よ、なぜ疑ったのか(14:31)

ペテロの動機が、人から良く見られたい、力があることを誇示したい、好奇心だけだったら、主イエスはその点を叱責されたはずです。波を見て主イエスから目を離したことを叱られました。むしろ、主を信頼して歩き出したことを評価して、もっと信仰を深めるための秘訣を教えて下さったのです。

主イエスはペテロを救い出し、舟に連れて行きました。すると大波が瞬時に静まりました。主イエスの力を目の当たりにした弟子たちは、主イエスを礼拝しました。マタイの福音書で初めて弟子たちが主イエスを礼拝した場面になります。

旧約聖書において、波の上を歩かれるのはまことの神だけであり、波を鎮めるお方こそ神であると述べています。(ヨブ記9:8、詩篇107:29)

ペテロは、単なるあわて者やお調子者ではありません。誰よりも主イエスを信頼したのです。あなたも、主イエスだけを見て、舟から出てみましょう。

□イエスを信頼して動いたペテロ
□嵐の中に主はおられる
□主イエスから目を離さずに歩こう

2023年6月18日日曜日

マルコ3:13~19 学ぶペテロ 

 ペテロの本籍はガリラヤ湖北部のベツサイダ(ヨハネ1:44)で、結婚して妻とその母と一緒にカペナウムに住み(マルコ1:30)、仕事は漁師(1:17)でした。祭司たちからは無学で普通の人(使徒4:13)と評価され、なまりのある方言を話していた(マタイ26:73)ことが分かります。

ペテロはイエスさまに出会い、ついて来なさいと招かれました。そのままのペテロでは役に立てません。それで、ペテロはイエスさまから学ぶと心に決めたのです。

生涯学び続ける。
 それは人としてとても大切な姿勢です。本当の学びは学校を卒業した後から始まるのです。知識、技術、人格形成、行動、意識、目的、意欲、感覚、世界観などあらゆる分野で学び続け、私たちもキリストの弟子として整えられることを目指しましょう。 

イエスは十二人を任命し、彼らを使徒と呼ばれた。それは、彼らを自分のそばに置くため、また彼らを遣わして宣教をさせ、彼らに悪霊を追い出す権威を持たせるためであった。(マルコ3:13~14節)

主イエスは12人を正式に任命され、3つのことをされました。そばに置く、遣わして宣教をさせる、悪霊を追い出す権威を持たる。


第一、主イエスのそばに置く。

ペテロは主イエスのそばにいて主イエスの行動や奇跡を間近に見ました。主イエスの教えを一番近くで聞きます。見ると聞く。それは学びのために一番必要な土台になります。主イエスのそばにいることで、主イエスとの心の交流もできます。主イエスからの叱責、慰め、励ましを直接受けるので軌道修正が可能で、心の励ましを頂けます。

私たちに適用すると、毎日聖書を読み続け、教えられたことをノートに書いていくことは主イエスのそばにいることになります。礼拝でも大切な事をメモしましょう。私は25歳で牧師になりましたが今も聖書から新しい感動を頂いています。

第二、遣わされて宣教する。

ペテロたちは自分が福音を実際に語りました。二人一組の伝道旅行にも出かけました。聞くとするとは大違い。聞いて分かったと思っても、自分が語るとなるとうまく話せないものです。とにかく、話してみること、やってみること、それが最良の方法です。

福音を語ることは難しいと言う方がいるので、一番短い救いの証の方法を紹介します。イエスさまを信じたきっかけの聖書の言葉はこれですと聖句を読み、それで心を打たれて信じるようになりましたと言えば一分くらいで話せます。

日曜学校の先生になってみましょう。家庭集会を開いてみましょう。自分の子供たちに聖書を教えてみましょう。

第三、イエスさまに特別な力を付与してもらうこと。

悪霊につかれた人を救出することはとても困難なことでしたが、主イエスはたくさんの人を解放されました。それだけでなく、悪霊を追い出す力を十二弟子にも付与されました。これは神の子にしかできないことです。

当時の人々にとって悪霊の問題は現実的で難しい問題でした。これを私たちに当てはめてみましょう。

私たちが身近な誰かに福音を語る時、人々が抱える問題を知ることになります。そんな時は、その人々を愛し助けながら主からの解決があるように祈り求めましょう。主だけが注ぐことのできる神の力で道が開かれることをきっと経験するでしょう。

主イエスはシモンに新しい呼び名を与えました。それが「ペテロ」という名前です。意味は岩です。揺るがない信仰者、これがペテロの目指す姿、約束された将来像になりました。主イエスから学び続ける人の未来も同じです。あなたに新しい名前が付与されています。

□主イエスから生涯学び続ける
 □あなたが福音を語ってみる
 □主の力を体験する

2023年6月11日日曜日

マタイ4:18~22 ペテロの第一歩 

 今日から8回のシリーズでペテロの生涯をたどります。

ペテロはとても重要な人物です。それはペテロについての記述の多さから分かります。十二弟子の中でペテロ、ヤコブ、ヨハネは側近の3人です。ヤコブの名前は福音書の中に10数回、ヨハネの名前は30数回、そして、ペテロの名前は100回以上登場します。

 福音書は言うまでもなく主イエスの公生涯の記録ですが、その内容は、主イエスの教え、奇跡、十字架と復活です。4つの福音書は著者が異なるのでそれぞれの個性が出ていますが、ペテロとイエスさまとのエピソードは必ず含まれています。

 なぜ、ペテロの事がこんなに多く取り上げられているのでしょう。ペテロは私やあなたのことだからです。4人の著者はペテロの中に自分を見ているのです。ペテロという人物に対して主イエスが接した様子から、主イエスの人柄、主イエスの愛が分かるのです。

「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしてあげよう。」(マタイ4:19) 

主イエスが十二弟子を招く時は、「わたしについて来なさい。」と言われました。誰に対しても基本は同じです。収税所に座っていたマタイにも「わたしについて来なさい」(マタイ9:9)と言われました。ピリポに対しても「わたしに従って来なさい」(ヨハネ1:43)と言われました。

主イエスについて行くのは難儀なことなので、とても私にはできないと言う人がいます。それは、主イエスについて行くことの素晴らしさに気づいていないからです。

主イエスについて行くとは、第一に、いつも主イエスが前を進まれるという意味です。
 主イエスは私たちの前を歩かれるので私たちは後からついて行けばよいのです。それは安心なことです。主イエスが目の前で模範を示し、教えてくれるので多くの事を学べます。主イエスが道を指し示し、ビジョンを見せてくれます。自分では考えもつかなかった新しい事に挑戦できるようにしてくれます。主イエスについて行くことで、豊かにされ、成長し、可能性が広がるのです。

主イエスについて行く第二の意味は、いつも主イエスが一緒だということです。
 主イエスについて行くなら、主イエスと心の交流ができます。主イエスの言葉がいつも聞こえるし、こちらの考えも聞いてもらえます。助けてもらえるし、私たちも何かの役に立てます。失敗したときには叱責の言葉、落ち込んだ時は慰めや励ましの言葉を受けられます。主イエスの愛を受け取れますし、私たちも主イエスに愛を表すことができます。

ペテロが主イエスに招かれた場面をイメージして下さい。無学で普通の人のペテロ、なまりのある方言を話す一介の漁師が、主イエスさまに選ばれて招かれたのです。ペテロはきっと嬉しかったと思います。主イエスも笑顔で声をかけて下さったと私は想像しています。ペテロは自分の価値を認められた事を心から喜び、ペテロが必要だと言って下さった事を光栄に感じたはずです。

ペテロは躊躇なく網を捨てて主イエスについて行きました。この第一歩が、彼の人生を祝福に満ちたものに変えました。その結果、多くの人々がペテロを通して主イエスを知り、信仰に導かれ、教会が励まされました。今では、世界のどこの国にも「ペテロ」という名前の人が大勢います。

あなたも、ペテロのように主イエスについて行きましょう。

→あなたの番です
□選んでいただいたことを感謝しよう
□主イエスに一生涯ついて行くと心に決めよう
□主イエスが前を進まれるので、私たちは豊かにされる

ヨハネ20:1~18 ラボニ

 「だれかが墓から主を取って行きました。どこに主を置いたのか、私たちには分かりません。」(ヨハネ20:2)   マグダラとはガリラヤ湖西岸の町の名で、ティベリアの北にあります。マグダラのマリアは、ルカ8:2によると7つの悪霊を追い出して病気を癒してもらった人で、マタイ27...