2023年7月16日日曜日

使徒2:37~42 聖霊とペテロ 

 「使徒の働き」におけるペテロは福音書に描かれたペテロとは別人のように見えます。
 その秘訣は聖霊でした。

 使徒たちは主イエスが約束された聖霊(使徒1:4)が下るのを祈りながら待っていました。ペンテコステの日に聖霊が下りました。激しい風が吹く音によって使徒たちは聖霊が下ったことを悟りました。周囲の人にもその激しい響きが聞こえたので大勢の人が何が起きたのかと自然に集まってきました。

聖霊は炎となり弟子たちに下り、文字通り彼らの心に福音宣教の炎を灯し、中東、トルコ、アフリカなどの言葉で神のすばらしさを語り出したのです。

 「みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。」(使徒2:4)

ペテロは何の準備もなく、歴史的な説教をしました。聖霊に満たされ、押し出されて語ったのです。使徒2章のペテロのメッセージは三部構成でできています。まず、目の前で起きた出来事は預言者ヨエルの預言が実現したのだと説明しました。第二に、旧約聖書は救い主の預言をしているが、死んでも墓を見せないお方が真の救い主だとダビデも預言していたと語りました。第三に、イエスさまは数々の奇跡を行っただけでなく、無実の罪により十字架で処刑されたが復活された。ここにいる私たちはその証人ですと語りました。

人々は心を揺さぶられて救いを求めて来たので(使徒2:37)、悔い改めて、主イエスの御名によってバプテスマを受けなさいと招きました。

 「彼のことばを受け入れた人々はバプテスマを受けた。その日、三千人ほどが仲間に加えられた。」(使徒2:37)

 

ところで、「聖霊」という言葉は新約聖書に約90回あり、使徒の働きには約40回出てきます。また、「聖霊に満たされる」という表現は、使徒の働きに7箇所あります。聖霊に満たされる場合は二つの状況の時だと分かります。第一、福音を伝えようとする時。第二、迫害や試練で窮地に陥った時。いくつかの実例を以下に示します。

使徒4:8「そのとき、ペテロは聖霊に満たされて、彼らに言った。『民の指導者たち』」

使徒4:31「彼らが祈り終えると、その集まっていた場所が揺れ動き、一同は聖霊に満たされ、神のことばを大胆に語り出した。」

使徒7:55「しかし、聖霊に満たされ、じっと天を見つめていたステパノは、神の栄光と神の右に立っておられるイエスを見て」 

 この原則を私たちに適用しましょう。

 誰かに福音を伝えたいとあなたが願ったとします。口下手だし、話す勇気もない、でも、イエスさまを伝えたいと思っている。そんな時は、聖霊を意識しましょう。聖霊にゆだねましょう。ふさわしい言葉が語れるように助けを求めて、思い切って話してみましょう。聖霊は必ずあなたを助けてくださいます。

 また、信仰者として歩むなかで、困難や試練に出会い、四面楚歌になり、道が見えなくなったなら、聖霊の助けを求めましょう。道を示してもらい、力を与えてもらって、解決の道があると信じて進みましょう。ペテロを助け、ステパノを力づけた聖霊が、あなたを覆って守ってくださいます。

 ペテロは、聖霊に助けられて教会の指導者として用いられたのです。

 あなたの主語は聖霊です。

→あなたの番です

 □聖霊に身をゆだねると、新しい人になる
 □聖霊が助けて下さるから福音を伝えよう
 □困難や試練の時に聖霊があなたを助けてくださる

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