「サウルの子イシュ・ボシェテは、アブネルがヘブロンで死んだことを聞いて、気力を失った。全イスラエルもおじ惑った。」(第二サムエル4:1)
サウルの息子で唯一残ったのがイシュ・ボシェテでした。将軍アブネルが彼を王として担ぎ上げたので体裁は整っていましたが、指導力も実績も知恵も人気もないのです。イシュ・ボシェテはアブネルを嫌っていました。アブネルが死んだと聞いても喜ばず、ひどく落胆し気力を失いました。2年間も王でいられた(2:10)のはアブネルの後ろ盾があったからだと気づいたからです。
略奪隊長バアナとレカブはイシュ・ボシェテと同じベニヤミン族(2節)出身でした。将軍アブネルの後ろ盾を失い、このままだとダビデ軍に殺されると危機感を募らせました。
イシュ・ボシェテがもし死んだ場合、北王国にサウルの血筋の者がいるかが問題になります。「さて、サウルの子ヨナタンに、足の不自由な息子が一人いた。」(4節)5歳の時に事故で歩けなくなったメフィボシェテは当時の考えでは王として不適格であり、後ろ盾は誰もいません。
略奪隊のバアナとレカブはイシュ・ボシェテ王を殺してダビデに寝返ろうとしました。昼寝中の王をベッドで殺害し、その首を持って夜通し逃げて、翌日、ダビデに差し出しました。二人はダビデがその首を喜び、後ろ盾になってくれてると期待しました。(8節)
ダビデは、バアナとレカブを死刑に処し、手足を切り落として遺体をさらしました。正しい人を殺し、卑怯な方法で殺害した事を処罰理由としました。(11節)
3章でダビデは暗殺者ヨアブを処罰できませんでしたが、今回は、正義とは何かを示し、処罰によって国民にルールを徹底させました。厳しさは安全地帯を守る柵のようなものなもので、「あなたがたは正義の種を蒔き、誠実の実を刈り入れ」よ。(ホセア10:12)
9節のダビデの言葉に注目して下さい。ダビデの信仰が回復してきました。信仰のスランプを通ってきたダビデに信仰の炎が灯されました。
「主は生きておられる。主は私のたましいをあらゆる苦難から贖い出して下さった。」(9節)
ダビデは10年近くサウルに命を狙われてきました。イシュ・ボシェテの首が自分の首に見えたかもしれません。そうならないように主が助けて下さった。本当に主は生きておられる。今までずっと自分を守って下さったという強い感謝が生まれました。私は弱い。私は罪深い。それなのに、主は大きな代価を支払って贖って下さった。その後ろ盾があるので今の自分がある。9節はダビデの魂の叫びです。
あなたの番です。あなたの後ろ盾は誰ですか。あなたも贖い出されてきました。
□後ろ盾に感謝しよう
□主はあらゆる苦難から贖い出して下さる
2026年8月23日日曜日
第二サムエル4:1~12 後ろ盾
2026年8月16日日曜日
第二サムエル3:1~39 アブネルとヨアブ
北部イスラエルの将軍アブネル。南部の将軍ヨアブ。
この二人が今日の箇所に登場します。あなたがダビデなら、どちらを信頼しますか、どのように舵取りしますか。
北部の将軍アブネルは、サウルのおじで(第一サムエル14:50)サウルの横で食事をするほどの(20:25)実力者でした。生き残ったサウルの息子イシュ・ボシェテを王とし摂政になり、サウルの側室リツパと通じるほど傲慢になり、それをイシュ・ボシェテに指摘されると激高しダビデに寝返ると宣言しました。(第二サムエル3:8~10)
アブネルには知恵と交渉力がありました。北部の十部族の長老たちと話しダビデを王とすることを承認させた後(17~18節)、サウル王の出身母体のベニヤミン族ともひざ詰めで説得し了承させました。(19節)アブネルは頭の切れる官僚タイプで風見鶏で処世術の天才でした。ダビデに恩を売りダビデのナンバー2になる魂胆です。
アブネルはダビデに言った。「私は、全イスラエルをわが主、王のもとに集めに出かけます。彼らがあなたと契約を結び、あなたが、お望みどおりに王として治められるようにいたしましょう。」ダビデはアブネルを送り出し、アブネルは安心して出て行った。(第二サムエル3:21)
南の将軍ヨアブとはどんな人物でしょう。
ダビデの姉の子です。不遜で粗暴な男です。第一サムエルでの目立った活躍は無く、恐らくペリシテ領滞在時に外国の町々を襲う時に台頭し、今日の箇所でもまだ略奪をしていたようです。国内統一や国民の幸せには興味無し。ダビデへの尊敬や恐れがなく、弟アサエルを殺したアブネルへの復讐心からアブネルを卑怯な方法で暗殺しました。(25~27節)
「知恵は武器にまさり、
一人の罪人は多くの良いことを打ち壊す。」(伝道者の書9:18)
ダビデは何をしていたのでしょう。
ヘブロンにいた期間に、北部と対話を進めるなど全国統一に向けた前向きな動きはしていません。ただ、妻を4人増やし、合計6人の息子を得ただけでした。(1~5節)目の前の楽しみだけを享受していたように見えます。
血を流すことなく全国統一する可能性が見えていたのにアブネルはヨアブに殺されてしまいました。ダビデは「私は無力だ」(39節)と嘆き哀歌を作りましたが、ヨアブを呪うだけで何の処罰も与えられませんでした(29節)
アブネルやヨアブのような偏りや欠点を抱える優れた人材を生かして用いるのが王の器だと思われます。神から受けた使命に基づいて、国民と部下にビジョンを示し、信仰と礼拝を励まし、正義と平和と幸福を人々にもたらす王が求められます。
あなたの番です。
□アブネルやヨアブを生かす器になりたい
□主のビジョンを掲げて未来を照らす人になろう
2026年8月9日日曜日
第二サムエル2:1~27 王国の分裂
この後、ダビデは主に伺った。「ユダの町のどれか一つへ上って行くべきでしょうか。」主は彼に「上って行け」と言われた。ダビデは、「どこに上ればよいでしょうか」と聞いた。主は「ヘブロンに」と言われた。(第二サムエル2:1)
サウル王が亡くなりダビデを取り巻く環境が激変したので、ダビデは真剣に主の導きを求めました。王としての歩みを正式に始めるべきか。どこに行くべきか。
あなたの番です。大きな環境の変化は、新しい世界を開く扉の役割を果たします。主の導きを求めて下さい。神は何を求めておられるか。自分にどんな使命や賜物があるのか。新しい一歩を踏み出す時なのか、どこへ行くべきなのか?
ダビデの出身部族はユダ族で、その領地は死海西側の山地にありました。その一番南の町ヘブロンにダビデが出て行くと歓迎を受けただけでなく、ユダ族全体としてもダビデを早々と王として承認しました。(4節)
ダビデはわざわざ使者を送りヤベシュ・ギルアデの人々を称賛しました。ダビデもサウル王の死を悲しみ、サウル王を慕うヤベシュの人々も大切にしました。(4~7節)
ダビデはこの時30歳(第二サムエル5:4)、平和に全国統一をしたかったので7年間6か月の時間をかけました。(11節)ヤベシュの人々へのダビデの寛容さは、そうしたダビデの願いを表すものでした。
あなたが新しい責任を負った時、権力を振りかざして言うことをきかせることができます。あるいは、ダビデのように、忍耐深く、平和裏に全体をまとめて行くやり方があります。あなたはどんな影響力を用いたいですか。
さて、ほとんど全滅したようにみえたイスラエル軍でしたが、サウルの将軍アブネルが生き残っていました。そして、サウル王の息子イシュ・ボシェテ(40歳)を担ぎ上げてヨルダン川東岸のマハナイムを暫定首都としました。(10節)ダビデの全国統一を阻む勢力になりました。
北軍の将軍アブネルはまとまった数の兵士を伴い南部の様子を伺いにギブオンにやってきました。南軍のヨアブ将軍も同じような目的で北上しギブオンの池で鉢合わせしました。(13節)
アブネルの軍人とヨアブの軍人は同じイスラエル人で、この時点で強い敵意や怨念はなかったと思います。ですから軽いノリで、若い者を出して相撲の試合のようなものをしようという話になったのでしょう。戦ううちに、敵意が芽生え、最後には剣を抜いての殺し合いになり、これが戦いのきっかけとなり両軍の全面対決になってしまいました。アブネル軍は360人が亡くなり、ヨアブ軍は19人の死亡という結果になりました。(30~31節)
ヨアブの弟で足の速いアサエルがアブネルに殺された事情が詳しく書かれています(17~23節)。それは、将軍ヨアブの心に芽生えた復讐心がこの後の戦いに強く影響したと言いたいのです。ヨアブは豪胆、冷徹、非情な人間になり、後にアブネル、ウリヤ、アブシャロムなどを殺すことになります。ダビデは、こうした人物のかじ取りをしながら国造りをしなければならないのです。
ダビデは、ヨアブのように暴力で物事を解決する方法を願わず、約束を守り時間をかけて信頼を勝ち取り神中心の国造りをしようと務めたのでした。
□環境が大きく変わる時、主の導きを求めよう
□全国統一したいなら辛抱強く待つ
□権力や暴力によらず、信望を得る努力を
2026年8月2日日曜日
第二サムエル1:1~27 勇士たちは倒れ
「サウルが死んだとき」(第二サムエル1:1)
ダビデの命を狙って追い回していたサウル王が死にました。
私たちの人生にも、第一サムエルと第二サムエルがあります。
サウルに似た先輩や上司や義理の母に悩まされる時がありますが、それがあなたの第一サムエルです。
サウルのような人が亡くなったり去ったりすると、あなたが王になります。それがあなたの第二サムエルです。その時、あなたは自由で安心ですが、あなたの態度、あなたの雰囲気、あなたの言動がすべて自分に跳ね返って来ることになります。
ダビデは彼に言った。「状況はどうか。話してくれ。」彼は言った。「兵たちは戦場から逃げ、しかも兵たちの多くの者が倒れて死にました。それに、サウルも、その子ヨナタンも死にました。」(第二サムエル1:4)
戦場からやって来た若者から戦いの結果を聞きました。イスラエルが負けたことが分かりました。サウルは瀕死の重傷になり、殺してくれと頼まれた若者が息の根を止め、サウルの王冠と腕輪を持って来たというのです。「主に油注がれた方」(14、16節)を殺害した理由でその若者は処罰されました。
ダビデはサウル王の死を聞き、衣を引き裂き、泣きました。部下も同じ態度で悲しみました。
17~27節にはダビデの哀歌が記録されています。これは、ダビデが催した国葬に近い位置づけだったのでしょう。哀歌のタイトルは「弓」です。ヨナタンが弓を放ってダビデに逃げろと指示した涙の場面が暗示される題です。
「サウルもヨナタンも、愛される、立派な人だった。生きているときも死ぬときも、二人は離れることはなく、鷲よりも速く、雄獅子よりも強かった。」(第二サムエル1:23)
ダビデは、サウルとヨナタンを「愛される」、「立派な人」(23節)と評価しました。サウルとヨナタンの遺影の縁を金で飾ったと同じ意味です。
「勇士たちは倒れた」(19、25、27節)とダビデは3度繰り返しました。サウルとヨナタンの最も輝いた勇士の姿として記憶に留めたかったのでしょう。ヨナタンの戦い方(22節)、サウルの活躍(22節)、鷲や雄獅子のような二人の強さ(23節)、国民に祝福を与えたサウルの功績などを(24節)称えました。
ヨナタンとの友情は何よりも大きな励ましであり深い絆だったと語りまし。(26節)
あなたの番です。あなたは新しい王であり、あなたの第二サムエルが始まっています。あなたの国民とは誰ですか。何をしてあなたの国民を幸せにしますか。
□あなたの第二サムエルが始まった
□亡くなった人に哀悼の意を表し、前任者の功績を称賛しよう
□あなたは新しい王です、あなたの国民を幸せにしましょう
第二サムエル6:1~23 神の箱の前、主の前
神の箱をエルサレムに迎え入れる時に問題が発生しました。 荷車に載せて牛に引かせる運搬方法は(第一サムエル6:7)ペリシテ人占い師が考案した異教的なものでした。神の箱の四隅に輪があり、担ぐための棒が付けられていましたが、決してその棒を外してはならないと指定があったのです。...
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今日のテーマは、新しい環境に飛び込むことです。 最初に今日の聖書箇所を要約します。 ヨセフは兄達を完全に赦し、父と兄たち家族をエジプトに呼び寄せると決めました。ファラオも今回の出来事を聞いて喜び、ヨセフの家族をエジプトに招待する事に賛同してくれました。(創世記45:1...
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「イエスは死人の中からよみがえられました。」(マタイ28:7) 復活の主イエスに出会えたのは女性たちでした。 男たち十二弟子は、主イエスを見捨てて逃げた自分を責めていたことでしょう。そしてドアをしめ切ってユダヤ当局者に逮捕されないように隠れていました。(ヨハネ20:...
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エルサレムの東側3キロにベタニアという村がありました。そこにマリアとマルタとラザロの3人兄弟が住んでいました。主イエスと彼らは親しい関係にありました。ラザロが病気になり、かなり症状が悪化したので姉妹たちは主イエスに使いを遣わして助けを求めました。 必死に主イエスに助け...