2021年10月3日日曜日

詩篇21篇

 戦いを前にして、王への激励ととりなしの祈りをささげたのが20篇でした。今日の21篇は、勝利した王の様子が描かれています。2節にあるように、王の願いはかなえられたのです。苦難の日は去ったのです。

「主よあなたの御力を王は喜びます。
あなたの御救いをどんなに楽しむことでしょう。

あなたは彼の心の望みをかなえ唇の願いを退けられません。」(1~2節)

 勝利したはずなのに、21篇には王と軍隊を迎える熱狂的な国民の姿はありません。王や兵士たちが自分の力を誇示する場面もありません。王が戦いの様子や勝因を雄弁に述べる言葉も皆無です。詩篇21篇にあるのは、神の力をひたすら喜び楽しんでいる王の姿です。(1~2節)王は礼拝者です。真の勝者は主なる神なのです。

 勝利した時、リーダーは神をたたえよ。それが詩篇21篇の中心の教えです。

 勝利した王は、神から様々な祝福をもらいました。純金の王冠をもらいました。(3節)命を狙われていましたが、とこしえの命を約束されました。(4節)威厳と威光を主からもらいました。(5節)とこしえの祝福をもらいました。(6節)

 王に与えられた祝福が極めて永遠性が強いので、21篇は王としての主イエスを預言する詩篇と考えることもできます。ピリピ2:8~9のように、十字架の死に従われた主イエスがすべての名にまさる名を受けて高く上げられる場面をイメージしているのかもしれません。

 勝因は何でしょう。戦車や馬などの武力ではなく、主に信頼したから勝てたのです。「王は主に信頼しているのでいと高き方の恵みにあって揺るぎません。」(7節)7~12節で戦いの様子が描かれていますが、神の御手によって勝利したことが分かります。今後も主が主の敵を滅ぼすことが約束されています。

 試験に合格した、良い仕事に就いた、結婚できた、新築の家が完成した、子供が生まれた、病気だったけど退院できた、裁判が終わった、そんな時に21篇を思い出して下さい。ダビデは神を喜び礼拝し踊るような様子でした。私たちも勝利した時、神を純粋にたたえましょう。

その王の姿を見つめているのはダビデ王に近い人物で、王を励まし、王のために祈った人です。実際に戦場で戦う人と、とりなしの祈りをする人がいて、二人の友情が二人の信仰を強めていきます。

国のリーダーが、勝利を下さった主を喜び賛美をささげているので、国民も主を賛美します。このような指導者のいる国は幸せです。家族の中で、職場で、ダビデのような人がいるなら、周囲の人々も礼拝者として整えられていきます。

「主よあなたの御力のゆえにあなたがあがめられますように。大いなる御力を私たちは歌いほめ歌います。」(13節)

<今日のまとめ>

□勝利した時は、神を喜び、神をたたえること
□礼拝するリーダーよ、起きよ!
□主を信頼した先にだけ勝利がある

ヨハネ20:1~18 ラボニ

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