この恵みを、神はあらゆる知恵と思慮をもって
私たちの上にあふれさせ、
みこころの奥義を私たちに知らせてくださいました。
(エペソ1:8~9)
エペソ人への手紙1章は、どの部分を切っても<神は素晴らしい>という賛美の言葉に行き着きます。今日の箇所では、神は気前の良い方であり知恵の深い方だという事が分かります。
1、恵みをあふれさせ
7節にあるように、神は、御子の血によって贖いを完成され、私たちの罪を赦して下さいました。それは神の豊かな恵みによる事でした。何かを販売する時に、期間限定とか、数量に限りがあると言いますが、神はケチなお方ではありません。神が与える時は、あふれるほど与えて下さるのです。
パウロはクリスチャンに暴力を振るい、多くの人を殺害した過去がありました。神はその罪を赦して大きな恵みをあふれるほどに注いで下さいました。その経験を以下のように述べました。
「私たちの主の恵みは、キリスト・イエスにある信仰と愛とともに満ちあふれました。」(第一テモテ1:14)
2、奥義
奥義とは、長い期間隠されて来た神の救いのご計画のことです。神の子がクリスマスに人となって生まれること、主イエスが私たちの罪を背負って十字架で死なれること、死んだ後によみがえること、ユダヤ人だけでなく異邦人も救われ共同相続人になることなどが、旧約聖書でわずかに予告されていましたが、全体像は隠されてきました。奥義だったのです。
ヘブル書1章にあるように、神はその時代ごとに徐々に救いのご計画の輪郭を明らかにされ、主イエスの出現によって救いの全体像が明らかになりました。神は、神の心の中でお考えになっていた事まで私たちに知らせて下さったのです。
「すなわち、世々の昔から多くの世代にわたって隠されてきて、今は神の聖徒たちに明らかにされた奥義を、余すところなく伝えるためです。」(コロサイ1:26)
3、知恵の深さ
神のひとり子の命に代えて私たちを救う神のご計画。これは誰も思いもつかない方法でした。神の知恵の深さに驚くばかりです。神の知恵は人知で測りがたいほど深いものですが、同時に、神の知恵には温かさがあります。神の優しさに包まれた神の知恵は、私たちの手元に届く時にはあふれる恵みとなり私たちを喜びで包んでくれます。「ああ、神の知恵と知識の富は、なんと深いことでしょう。」(ローマ11:33)
神の奥義は長い期間隠されてきて、クリスマスや十字架と復活によって明らかにされました。私たちの人生という限られた期間でも、同じような事が起きます。試練の時に私たちは苦しみ、神のみこころが分からない時期を過ごします。やがて神の深い知恵に気づき、神の豊かな恵みを実感して主を賛美する日が来ます。
「神のなさることは、すべて時にかなって美しい。神はまた、人の心に永遠を与えられた。しかし人は、神が行うみわざの始まりから終わりまでを見極めることができない。」(伝道者の書3:1)
「天が地より高いように、わたしの道はあなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い。」(イザヤ55:9)
<祈り>あふれるばかりに注がれている神の恵みを感謝します。神の知恵は深く、最善です。試練の時に、神よ、あなたのお考えを理解できずに苦しむこともあります。そんな時は、あなたの愛と恵みが溢れるほど注がれていることに目を向けます。どんな時でも、先が見えない時でも、神の最善の知恵に守られていることを信じます。
□神はあふれるほどに恵みを注がれる方
□神の知恵は深く、温かい