嫁の一人、オルパは泣きながら実家に帰りました。けれどもルツはナオミにすがりついて離れません。ナオミは、帰りなさいと命じましたが、これで4回目になるので、(8、11、12、15節)ルツは、お母様を捨てて帰るように仕向けないで下さいと抗議しました。
お母様が行かれるところに私も行き、住まれるところに私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。(ルツ記1:16)
実家に帰らないのは嫁の義務を果たすためではない。お母さんを尊敬しているから、お母さんが大好きで、お母さんに幸せになってほしいから、一緒にいたいからなのです。
ルツの言葉は結婚式の誓いの言葉を連想させます。ナオミに対する約束だけでなく、17節から分かるように神に向けた約束でもあるのです。アメリカ版の結婚の誓いの言葉には「死が二人を分かつ時まで」という表現がありドキリとさせられますが、最も強い表現で結婚相手への愛を伝えいるのです。ルツも、あなたが死ぬところで私も死にますという強い愛と献身の姿勢を表わしています。
夫婦のみなさん、結婚の誓いをもう一度思い出し、生涯それを実行しましょう。嫁や姑の立場の人ならば、ルツの愛の言葉やナオミの優しさから何かをつかんで下さい。
もう一人の嫁オルパが帰った姿を見て、「自分の民とその神々のところに帰って行きました」(15節)とナオミは表現しました。モアブの女性は自分たちの神々を信じていたのです。けれどもルツは、ナオミの神が私の神になったと述べました。これは短いですが、完全なる信仰告白です。
なぜ、ルツは聖書の神を信じるようになったのでしょう。ルツは、神の奇跡を何一つ経験していません。夫を失い悲しみの中にいたのです。神がいるなら何故こんなことになったのだと神を恨んでもおかしくありません。
ナオミに慰められたことが信仰をもつきっかけかもしれません。あるいは、ナオミの悲しむ姿を見たり、ナオミの日常生活を見て、尊敬できる人だと感じたのかもしれません。信頼できる人が信じている神を私も信じたいと思うことは、とても自然なことなのです。
あなたが普通に生活しているだけで、誰かに神さまのことを伝えていることになります。成功したら神をあかしできると考えなくてもよいのです。人に良く見られようとメッキを塗るような生活態度には無理があり、続きません。信仰者にも喜びの日もあれば悲しみの日もあります。ありのままの姿が神を指し示しているのです。
あなたへの永遠の誓いをしてくれたのは、あなたの配偶者だけではなく、もう一人います。イエスさまです。「あなたを見放さず、あなたを見捨てない」(ヘブル13:5)
私たちを見放さない主イエスさまに感謝して、どこへでも行きます、何でもします、いつまでも一緒にいますと告白しましょう。
☐大切な人への約束を生涯にわたり果たしていきましょう
☐あなたの普段の姿が誰かに神を伝えています
☐信頼している人の信じている神は、私の神になる