もうすぐ主イエスと別れることになるという十二弟子の声にならない声を主イエスは聞き取っておられたので、パラクレイトス(助け主)のことを語られました。
すでに14章で聖霊について予告されていました。主イエスが助け主を遣わすと言われ、聖霊が信じる者と共にあると語られ、御霊が主イエスの言葉を思い起こさせてくれると説明されました。今回はその内容をさらに深めて語られました。
しかし、わたしは真実を言います。わたしが去って行くことは、あなたがたの益になるのです。去って行かなければ、あなたがたのところに助け主はおいでになりません。でも、行けば、わたしはあなたがたのところに助け主を遣わします。(ヨハネ16:7)
主イエスが去ることにより助け主が来る。一人一人に個別にすばらしい助け手がついて下さるのです。経験ある弁護士で愛情深いカウンセラーであり有能なコーチで頼もしい山岳ガイドを兼ね備える人生の水先案内人です。
その方が来ると、罪について、義について、さばきについて、世の誤りを明らかになさいます。(ヨハネ16:8)
助け主の働きは、私たちに正しい理解を与えることです。罪の本質は、主イエスを信じないという傲慢さと自己中心です。素晴らしい奇跡を見ても心を閉ざす姿勢が罪の源なのです。多くの場合、正義とは人の比較に基づく相対的な正しさを言います。御霊が教えてくれるのは、正しい人が十字架で命を捨てて罪人を救うことこそが神の正義だと教えてくれます。さばきに関しては、一番悪い者を神が必ず処罰されることを信じる必要があります。
しかし、その方、すなわち真理の御霊が来ると、あなたがたをすべての真理に導いてくださいます。御霊は自分から語るのではなく、聞いたことをすべて語り、これから起こることをあなたがたに伝えてくださいます。御霊はわたしの栄光を現されます。わたしのものを受けて、あなたがたに伝えてくださるのです。(ヨハネ16:13~14)
十二弟子は主イエスの語るすべてを理解することは不可能でした。それで、その後の人生のふさわしい時に真理を理解できるように聖霊が働きかけて下さるのです。
また、助け主は、これから起こることについてアドバイスして下さいます。
そして、最終的に御霊は主イエスの栄光を現わされます。
私たちの生活はテレビやインターネットなどからの情報が多すぎるため、静寂な時間が失われてしまいました。そのため自分の心を見つめられず、助け主が語り掛けていることを聞けなくなっています。
真理の御霊は、あなたに何を語っていますか。あなたが聞くべき言葉は何ですか。
□助け主はあなたの心に遣わされたカウンセラー、弁護者、ガイド
□真理の御霊はすべての真理に導く
□助け主は将来の道先案内人