ルカ24:34の「シモンに姿を現された」と第一コリント15:5の「ケファに現れ、それから十二弟子に現れた」によれば、主イエスは復活された後にペテロに個人的にお会いになっています。そこでペテロは涙の悔い改めをしたことでしょう。そして主イエスの赦しを確認していたのでしょう。
彼らが食事を済ませたとき、イエスはシモン・ペテロに言われた。「ヨハネの子シモン。あなたは、この人たちが愛する以上に、わたしを愛していますか。」ペテロは答えた。「はい、主よ。私があなたを愛していることは、あなたがご存じです。」イエスは彼に言われた。「わたしの子羊を飼いなさい。」(ヨハネ21:15)
主イエスの質問と答えを簡潔に英語にすると、Do you
love me? Yes となります。主イエスは私を愛すかと三度同じ質問をされました。
主イエスは、なぜ、この質問をされたのでしょう。
第一に、この質問の大前提に気づいてもらうためです。私はあなたを愛している、では、あなたはどうなのかいと主イエスは尋ねているのです。ペテロが失敗しても、裏切っても、主イエスはペテロを愛しています。
第二に、ペテロの再出発のためです。三度主イエスを否んだという出来事は、公の場で修復される必要があります。他の十二弟子はこのやり取りを見て、三度否んだペテロが三度愛しますと言うことで新たなスタートを切ったと納得できました。
第三に、主イエスはペテロに使命を公にお与えになりました。私の羊を飼いなさいとペテロにだけ言われました。今後の教会のリーダーシップを取りなさいとの指示です。
第四に、今後の人生は主イエスを愛して生きていきなさい。これが最も大事!
ペテロは彼を見て、「主よ、この人はどうなのですか」とイエスに言った。イエスはペテロに言われた。「わたしが来るときまで彼が生きるように、わたしが望んだとしても、あなたに何の関わりがありますか。あなたは、わたしに従いなさい。」(ヨハネ21:21~22)
ペテロは殉教の死を遂げると予告されました。「両手を伸ばす」(18節)とは十字架刑を意味しています。
ヨハネがどんな人生を送ろうが、あなたはあなたの人生を送りなさいと主は言われました。
ヨハネの福音書は哲学的にまた神学的に始まり、7つの「しるし」を通して主イエスが神であり救い主であることを冷静に証明してきました。ニコデモやサマリヤの女やマルタとマリアなどとの交流を通じて主イエスの温かい人柄が示されました。さらに十字架と復活の出来事を詳細に書き記すことで主イエスまことの救い主であることを明らかにしました。あとがきでは、復活の主との喜びと平安に満ちた朝食の思い出を書き添え、ペテロの再出発で新たな始まりを感じさせ、主イエスを愛して生きようとヨハネは励ましてくれました。
□あなたへの愛は変わらないと主は言われます
□再出発できます
□主イエスを愛して行こう
□人真似でなく、人に左右されず、自分なりに主イエスに従おう